労働人口の減少について考える

2040年問題は団塊ジュニア世代が高齢者になる問題ですが、労働人口の減少への対策が大きな課題の一つとして取り上げられています。2040年問題は介護に関連するさまざまな課題がありますが、労働人口の減少はその中でも由々しき問題なので積極的な対策を進めていくことが必要です。労働人口の減少が引き起こす問題には二面性があり、個人としての対応と介護業界としての対応が求められます。

まず、労働人口の減少によって税金や保険料を納める人口が減るのが問題です。個人に影響する観点で、結果的に個々の税金や保険料の負担が大きくならざるを得ません。団塊ジュニア世代が高齢者になることで年金の支給額も大きくなります。医療や介護を必要とする人も増えるため、国庫を補うために増税や保険料の増額をしなければならないでしょう。それでも豊かな生活を送れるような資金を築き上げることが重要な対策です。

また、労働人口の減少は特定の業界にだけ影響を及ぼすものではありません。介護業界ではもともと人材不足ですが、労働人口が減少すればさらに介護従事者も減ります。介護を必要とする高齢者は増えるのに、介護サービスに携われる人は減ってしまうのです。現場では対応しきれなくなるのは明らかなので、人材不足を補うための対策をしなければなりません。情報システムの導入による業務効率化などの工夫がおこなわれてきていますが、それでも人材が不足することも考えられます。いかにして人材確保をするかは今後も重要な課題の一つなのです。